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OGM 測定原理


OGM : BRDF測定装置測定原理測定手順スペック詳細FAQ


OGM 測定原理
測定座標系光源光学系サンプルステージライトアームセンサーコントローラー


測定座標系


極座標系 / Rusinkiewicz座標系極座標系 / Rusinkiewicz座標系
球面座標系では、光源方向 ωi : (θi, φi)、視点方向ωo : (θo, φo)の 4パラメータにより表現されますが、Rusinkiewicz座標系では、ハーフベクトル h : (θh, φh)、差分ベクトル d : (θd, φd)の4パラメータで表現されます。
極座標系 / Rusinkiewicz座標系
Memo: Rusinkiewicz座標系は、鏡面反射付近を重点的に測定します。


[参考文献]
S. Rusinkiewicz, A new change of variables for efficient BRDF representation, Eurographics Rendering Workshop, 1998.
光源

OGMには、様々な種類の光源を使うことができます。
キセノン光源は、高価ですが、可視光全域に渡ってスペクトルが得られます。
ハロゲンは、安価で高安定ですが、短波長(青色)側のスペクトルと長波長(赤色)側のスペクトル強度がキセノン光源と比較して低下します。


光学系
OGMの光学系は、ライトガイドからの光を、試料ステージ全面を照射するように調整しています。
集光レンズは、株式会社モリテックス製ML-70(適用光ファイバ先端φ8mm、把持部φ14mm)を使用しています。
なお、照射光は平行光線ではありません。 集光レンズを変更することにより、平行光に近づけることは可能ですが、 照射面積がφ8mm程度と小さくなります。

測定目的に合わせてカスタマイズを承ります。


サンプルステージ
測定に利用できるサンプルの最大サイズはφ65.9mm(円形)又はφ49.5mmの円形より大きくφ65.9mmの円に内接する多角形、厚みは最大で約5mmです。
サンプルホルダーでサンプルをステージに固定して測定します。
サンプルホルダーは、マグネット吸着式で、脱着が容易になっています。

水平軸中心に旋回する外ステージθH軸と外ステージの面内で回転する内ステージθ軸とで構成されます。
 
サンプルステージ
θH軸
(水平軸中心に旋回
ストローク ±90°(減速比:1/50))
θ軸
(θH軸が構成する平面で、中空の内輪が回転
(減速比:1/8) )
駆動方式
減速歯車を介しステッピングモータにて行います。
位置決め時間
45°ステップで2.5秒以内と高速です。
分解能
0.0144度/パルス
(位置決め精度:±0.5°以内)
0.09度/パルス
(位置決め精度:±0.5°以内)



ライトアーム
OGMの機構部は、試料のデータを撮り込む光学系を含めた撮像部、ライトガイドを保持する照明部、 測定対象の試料を載せるステージ部と電気制御部で構成されます
 
ライトアーム
水平旋回軸
旋回軸中心にクロスローラベアリングを配置し、外輪駆動とする。
垂直旋回軸
駆動方式
ステッピングモータにて行う。(減速比:1/5)
減速機を介しステッピングモータにて行う。(減速比:1/50)
旋回ストローク
±170°(カメラ光軸を避けます)
±90°
位置決め時間
45°ステップで1.25秒以内
分解能
0.00288度/パルス
(位置決め精度:±0.5°以内)
0.0144度/パルス
(位置決め精度:±0.1°以内)
照明系
光ファイバにて導入し集光レンズと45°ミラーを介しステージを照射します。 光ファイバは総延長2500mmですが、カバーより外部の長さは約600mmであり、この範囲内に光源を設置します。 集光レンズ先端からステージまでの光路長は約255mmです。


センサー
OGMでは、センサーも外付け構成なので、目的に合わせてセンサーを取り換えて利用することができます。
S-OGMでは、 浜松ホトニクス株式会社製マルチチャンネル分光器PMA-12 C10544-01が標準で付属していますが、 BTF(双方向テクスチャ関数)計測で必要なテクスチャ画像を撮影するためのカメラや、 他の分光器に取り換えることができます。
テクスチャ撮影に用いるカメラは、冷却型低ノイズCCDカメラをお勧めします。



コントローラー
  1. OGM本体の電源を入れたら、外乱光が入らないように測定器のドアが閉まっていることを確認し、S-OGMControllerを起動します。
  2. S-OGMControllerが起動すると、画面にOGMのスプラッシュ画面が表示され測定器の初期化が始まります。初期化には約30秒程度かかります。
  3. 初期化が終わると下のようなメイン画面になります。測定内容表示部にテスト測定のデータ(スペクトル)の折れ線グラフ (試料をセットしていない場合はノイズ状になります)が表示されていれば、正常に動作しています。
S-OGMControllerのメイン画面(左は拡張設定表示時)
測定が飽和した場合、センサーにNDフィルターを装着して減光し、再測定を行えます。
また、停電やトラブルによって測定が中断されても、測定が終わっているところから 継続して測定が再開できます。